2022年9月1日(木)
セミと子ども
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今年は、セミの鳴き始めが例年よりも少し遅かったのか、この時期に元気にセミが鳴いています。
今日は、さくら組のK君、A君と神社の参道にセミをつかまえにいきました。
セミの声に耳を澄ませ、鳴き声のする方へ向かっていくと、高いところでセミが鳴いているのを見つけます。※子どもはセミを見つけるのがとても上手です。
幼稚園にはとても長い虫網があり、高いところにいるセミもつかまえることが出来ます。

今日のセミ捕りの成果は、アブラゼミ2匹とミンミンゼミ1匹でした。
つかまえたセミを早速クラスまで持っていき、クラスの保育者の顔に近づけて保育者を驚かします。「ギャー」とS先生。とってもいい反応。

大満足のK君とA君は、セミを虫カゴに入れると、「鳴いて―!」と虫カゴをフリフリ。振るたびに、「みー----ん」「じー-じー--じー--」その声に「わはは」と大喜び。

そんな事をしばらく繰り返した後、「そろそろ逃がそうか・・・」とK君とA君。

虫カゴからミンミンゼミをだし、手に乗せると、すぐに空へと飛び立っていきました。
問題はアブラゼミ二匹です。ちょっと、乱暴に扱いすぎたのか、二匹がなかなか飛び立ちません。軽く投げてあげても、地面に落ちてしまいます。

A君「羽が濡れてるからかな?」
K君「乾かす?」
A君(両手にのせて、手を広げて、散歩を始める)
しばらく、散歩をしたあと・・・
K君「そろそろ飛ぶかな?」
A君「飛ばしてみるか」
K君「地面に置いたら跳ぶんじゃない」
K君 セミを地面に置く

すると、セミが地面を飛ぼうとジタバタと動きは始める。
ちょうど、セミがA君の歩いていた足元までやってきて、A君がたまたまセミを踏みつぶしてしまいました。

A君・K君「あ・・・・」
セミは何とか、生きてはいますが、虫の息です・・・。

A君「もうしょうがない、遠くまで投げるしかないな!」
そういうと、幼稚園の敷地の外まで力いっぱいに投げました。

K君「飛んだかな・・・!?」
A君「うー--ん。飛んだかな・・・?」

こうして、たくさん遊ばせてもらったセミとお別れしたのでした。

子どもの虫との関りは、大人から見たら一見残酷です。
しかし、子どもの本来持っている本質的な優しさからか、ふと我に返ったように、どうしたら生きられるか、命と向き合い始めるタイミングに出会います。
この経験の積み重ねが、子どもたちの心の豊かさを構築していく事を願っています。
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