2020年5月12日(火)
新型コロナウィルスに関して②
不安と恐れの根
園長のひとり言

日本赤十字社のパンフレットに「新型コロナウィルスの3つの顔を知ろう! ~負のスパイラルを断ち切るために~」があります。このウィルスの怖さは、「病気それ自体の怖さ」と「不安と恐れの怖さ」と「嫌悪・偏見・差別の怖さ」の3つが繋がっている(スパイラルしている)のだといいます。
「不安と恐れ」の要因として、「目に見えないウィルス・ワクチンや治療薬も開発されていない」ことを挙げていますが、確かにそれはそうでしょうが、日本では、PCR検査を重症者に偏重し、ハードルを高く入り口を狭くしてきたこと(このことによって隠れた感染者など感染実態が掴めず、根拠に基づいた対策が立てられない)・軽症者と診断されると入院できず医療ケアの無い自宅療養をさせられ、数日の内に重篤化し死に至ってしまう(死後陽性が判明する)などの痛ましい事態が度々起きている……。「新型コロナは目に見えないから、注意を払っていても罹る時は罹る、けれど医療がしっかり守ってくれる」といった信頼感ではなく、「罹ったら医療は守ってくれない」といった「医療後進国」とでもいうような現実への強い不信による、新型コロナに対する過大な「不安と恐れ」があると思うのです。
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