2024年2月4日(日)
節分の豆まき
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先週の金曜日は、節分の豆まきでした。
節分は、心の中にいる悪い鬼を追い出し、一年間の健康を祈る行事です。
「みんなの心の中にいる鬼はどんな鬼?」という問いに、一人ひとりが何かしらの鬼を思い浮かべたようです。内省的に自分を振り返る事は大人でも難しい事ですが、「鬼」をシンボルとして、自分自身と向き合うことも年に一度くらいはいい機会なのかも知れません。

鬼という空想上の生物を子どもに見せることの良し悪しは、近年ちょっとした議論になっています。「それは虐待なのでは」という事まで言われています。
確かに、「鬼」を躾の道具にして、必要以上に子どもたちを脅してしまうことは好ましい事ではありません。ただし、日本人が文化的に積み重ねてきた、「空想の生き物・世界に想いを馳せて、畏敬の念を育む」という精神文化に幼児期から触れる事は悪いことではないのではないかと私は考えます。
こういう「文化的な営みとしての行事」に取り組むときに大切な事は、「近くにいる大人の絶対的な庇護」と「行事に対する意図性」があるかという事です。そういう意味でも近くにいる大人が倫理観を持って、丁寧に日本の文化、行事を伝えていくことが大切なのではないでしょうか。

さて、お話は、子どもたちの豆まきに戻ります。幼稚園に現れたのは赤鬼と緑鬼。園庭に来ると縦横無尽に大暴れです。鬼の存在に涙する子の姿もありました。保育者は全身で子どもたちを受け止めて、守ります。保安の先生の情報によると赤鬼と緑鬼は兄弟との事でした。散々子どもたちから「おにはー!そとー!ふくはー!うちー!」と豆を投げられ、最後は地面に倒れ込む緑鬼。赤鬼に担がれて逃げていきました。

鬼が逃げた後は、「もう鬼が来ませんように」。そんな祈りを込めて、弓を射りました。
弓でのお祓いはコロナ禍前以来の取り組みです。最初に見本で理事長先生が弓を射ってくださいました。その後は、年男年女の出番。今年の年男年女は、私(副園長)と、もも組担任N先生。二人ともなかなかの腕前(自画自賛でごめんなさい)で園庭から裏山まで飛ばすことが出来ました。

その後は、4月からの「こども園化の成功」を祈念して園長と保育園主任も弓を射りました。

幼稚園は全体的に「劇の会」に向かっている時期ではありますが、ひと時、劇から離れて全学年が一同に集まる、よい時間を過ごせたように思います。
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