2022年6月10日(金)
ごっこ遊びの中の設定
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子どもたちのごっこ遊びを見いていると、色々なイメージをもって楽しんでいることがわかります。

年中組のHちゃんは、朝登園すると直ぐに砂場で忙しそうに料理を始めました。20分ほど料理を続けると、クラスの友だちも登園してきて、Hちゃんの料理に加わっていきました。(私は遠くからその遊びを観察)

10分ほどした後に、その遊びの近くに行って会話を聞いてみると、「お母さん、ごはんちょうだい!」「お父さん、お仕事頑張ってね!」などと聞こえてきます。

子どもたちに聞いてみました。

私「今Hちゃんがお母さんで、Y君がお父さんなの?」

Hちゃん「私がお母さんでね、Y君はお兄ちゃんだよ。T君がお父さんで、Sちゃんもお父さんなんだ。Sちゃんは腰が痛いお父さんなんだよ。Mちゃんはねぇ、何役か聞いてないからわからない。Mちゃん、何役やる?」

Hちゃんが詳細を教えてくれました。10分間の間に、動作と平行しながら役割を決めて遊ぶ姿に、高度な対話能力を感じるのでした。

今回の子どもたちは、うまくやり取りをした結果、役割が決まりましたが、普段この時期の子どもたちは、ここまでやり取りがスムーズには行われずに、言い合いになったり、お互いが主張するだけで、結果的に遊びが解散していく事の方が大半です。近くで見ている大人は、ひやひやしたり、じれったく感じたりしますが、そうした経験をたくさん積む中で、対話の必要性を感じ取っていくのが、この時期の子どもたちにとっては大切なことであると私は感じています。

年長の女の子たちが、プリキュアごっこをしていました。

Kちゃん「私はツキ!」
Mちゃん「私はソラ!」
Aちゃん「私はニジ!」
(3人でポーズを決める)
私「おお!かっこいい!」
Kちゃん「私は、足が速いの!」(走って見せる)
Mちゃん「私はジャンプが得意よ!」(ジャンプで前に進む)
Aちゃん「私は走るのが苦手なの!」(わざと走るのが下手な動きをする)
私「走るの苦手なの?」
Aちゃん「走るのが嫌いってこと!」
Kちゃん「私は得意ってこと!」
私「なるほど!」
Mちゃん「私は、変身すると3リーナって名前になるの」
Kちゃん「私が2リーナよ」
Aちゃん「私は1リーナなの!あなたは敵よ!怪人!やっつけるわよ!」
私「はっはっは。出たな。プリキュア。私に勝てるとでも思っているのか!」
(しばらく、追いかけあったり、戦うフリを続ける)
Mちゃん「ねぇ!私たちがタッチしたらちゃんと負けてね!?いい!?」
3人「いくわよー!ターーーッチ!」
私「うわー!!やられたー!」
Aちゃん「先生!怪人やってくれてありがとう!」
Kちゃん「次の怪人を探しに行くわよ」
3人は走って出かけていきました。
3人のプリキュアは、次は園長先生をつかまえて「怪人になってくれない?」と交渉していました。

年長さんになると、自分の役の設定をより詳細に決め(登場人物は多分オリジナルで考えたと思われる)、ストーリー性を持った遊びを楽しむようになるのだなと感じました。一見幼く見える遊びにも、その年齢なりの子どもたち同士のやりとりがあることが上記の遊びからも見ることが出来ました。
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