2022年5月23日(月)
ツマグロヒョウモン
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先週の金曜日の早朝。ひよこ組担当職員が、興奮気味で出勤してきました。リュックも下さず、園長先生、理事長先生に何かを報告してます。話を聞いてみると、以前、園庭で見つけた毛虫のような青虫を育てたら、きれいな蝶々(ツマグロヒョウモン)に羽化したというのです。

幼稚園の中で見つけた青虫。毛虫のような容姿で、何の知識もなかったら、子どもたちに「触ってはいけないよ」と声をかけてしまいそうな見た目です。

職員室は、早朝から盛り上がりを見せます。
「すごーい!よく育てたね」と園長。
早速、図鑑で調べ始める理事長。
「2週間近く蛹だったので、もうダメかもしれないって思っていたんですけど、蝶々になって良かった!」と感動一塩のひよこ組担当教員。

この蝶々、子どもと一緒に育てていたものではなく、ひよこ組の担当職員が、うめ組Kちゃんと園庭の花壇の付近で見つけたものを個人的な興味に基づいて育て始めたものでした。

最初は、職員玄関のげた箱の上に「○○先生(ひよこ担当職員の名前)のお友達」というテープの貼られた虫かごで飼育されていましたが、小さかった青虫が少しづつ大きくなり、蛹になり、ついには自分の家庭に持ち帰って大切に飼育をしていたそうです。

そして、ようやく蝶々になったのだそうです。蝶々への愛情はとても強いものとなっていました。しかし、一所懸命にカゴの中で飛ぼうとする蝶々。”小さな虫かごの中では可哀そう”ということで、逃がしてあげることにしました。
一緒に青虫を見つけたKちゃんと一緒に、園庭の青虫を捕まえた付近に逃がしに行きます。

ひよこ組担当保育者「ここで捕まえたから、ここら辺に逃がそうかな」
Kちゃん「黄色いお花の近くがいいんじゃない?」
ひよこ組担当保育者「黄色いお花の近くが喜ぶかなぁ」
Mちゃん「こっちの方が色々なお花が咲いてるよ」

ツマグロヒョウモンを介して、子どもたちとの会話も広がります。
虫かごを開けてみると、ツマグロヒョウモンはヒラヒラと飛び立ち、あっという間に手が届かないところまで飛んで行ってしましました。

愛情をかけた蝶々だったのでひよこ組保育者も、どこか寂し気でしたが、立派に成長したことを喜んでいました。

今回の飼育は”保育者がツマグロヒョウモンを育てる”という挑戦でしたが、近くにいる保育者が小さな命に思いを馳せ、熱中したり、探求する姿は子どもたちに良い影響を与えているのではないかと私は考えます。

私たち大人が、子どもたちに望む姿のモデルとして行動することはとても大切なことであるとで改めて感じた出来事でした。



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