2021年9月21日(火)
おはなしの世界に出会う
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「どっどど どどうど どどうど どどう 青いくるみも 吹き飛ばせ」

 宮沢賢治の『風の又三郎』の最初はこの有名なフレーズから物語が始まっていきます。私は、宮沢賢治が好きで、神明宮の駐車場の木に実った青いクルミの実をみるとついつい、口ずさみたくなってしまいます。

 幼児期には具体的な体験が重要になる事は言うまでもありません。それと合わせて、好きな文学作品や、絵本に出会うことで、心象風景がより豊かになることがあります。現実世界と文学作品などの世界をつなげ合わせながら想像力をより豊かにしていくのです。
*テレビばかり見て空想の世界ばかりが膨れ上がることはおすすめできません。

 神明幼稚園では、図書の部屋に約3000冊以上の絵本や文学作品、図鑑が所蔵されています。年長さんになると週に一度、図書室で本を1冊選んでかりて家に持ち帰ることができます。

 毎回新しいお話をかりる子、同じシリーズの本をかりる子、同じ本を何度もかりる子、生き物に興味をもって、生き物の本をかりる子など、自分の興味に沿って絵本を選んでいく姿があります。

 幼児期に自分のお気に入りの一冊と出会えた子は幸せな子どもだなと感じます。子どもたちが、良質な文化と出会えるように保育者も、日々の読み聞かせや、教室内の絵本の設定、図書の時間の子どもとの対話を大切にしていきたいと思います。
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